これぞカジュアルIoT!デザイン性に優れたLED電光表示板“Lametric Time”でGravioが集めた様々なデータをシャレオツに可視化!〜オフィスやショップでのIoTデータ表示はデザイン重視で〜
Gravio事業部のタルミです。弊社アステリアは4月から新しい年度なのですが、年度初めといえばターゲット設定の季節!様々なターゲットの中で、製品を開発販売している私たちにとって、その製品を紹介させて頂く“コンテンツ”の質と量って重要なKPIなわけです。
弊事業部は今年度もガッツ溢れるターゲットを設定しちゃったので、情報提供をしっかり行わないと、この目標が達成できません。
ということで、今年度も皆様のお役にたてそうな情報を“たっぷり”とご用意していこう、と考えております。目標というものは、自分で立てて、自分で実行するものですからね!(と、自らハードルを上げている、自己鼓舞セルフモチベートおぢさんです)
IoTにおける可視化の意味をもう一度考えてみよう
さて、今回のお題ですが、可視化です。
IoTの世界における収集データの可視化というと、専用のBIツールや、HTTPを使ったブラウザベースのダッシュボード、はたまた実績豊富なExcelを使って、最終的には“液晶パネルを利用した製品”上に表示することが多いような気がします。表示サイズと方法はそれこそスマートフォンやタブレットなどのモバイル機器を使って担当者ベースで見るものから、PCやサーバーと接続された大型モニターを壁に取り付けて複数のメンバーが監視するものだったりと、用途によって変わるとは思いますが、概ねこういった可視化に取り組まれていることが多いのではないでしょうか。
実際、液晶ディスプレイを利用した表示はカスタマイズ性にも優れていますし、様々なデータ表示形式にも対応できます。
グラフだろうが、実数だろうが、ヒートマップだろうが、細かな色指定だろうが、解像度と色数が許す限りなんでもござれ、な訳です。液晶のこのような特性を上手く利用した、素晴らしいダッシュボードを私も様々なところで拝見していますし、
実際に弊社でも様々なBIツールをPCとあわせて利用しています。
しかしながら、Gravioが得意とするオフィスやショップなどにおけるIoTの利活用シーンでは
“シンプルに・シャレオツにデータを表示したい”というニーズが結構あるんです。
「とかく大げさになる液晶ディスプレイをお客様の見える位置にセットして店内のムードを壊したくない」とか、「スマホで確認していると、サボってると勘違いされる」という声は良く耳にします。このように、店舗の声などを聞けば聞くほど、「ああ、なるほどなぁ」と思います。
要は、可視化をする上で、表示端末のデザイン性はもとより、その入手のしやすさ、リテラシーを考慮した設置の簡単さ、必要なデータだけシンプルに見ることができるということが必要、ということです。
私達が普段良く利用する「シンプルな可視化」の例をあげてみます。
飛行機の座席に付いている呼び出しランプや、JRのグリーン車などの席購入情報と連動して座席の上部に赤や緑のランプをつけたりする仕組みなど、必要な情報だけをシンプルに伝える。これも立派な可視化ですよね。
すなはち、情報の受け手が“わかりやすく”確認でき、次のアクションにつなげられること。可視化の本質はこれでしょう。この基本を抑えていないと、複雑・華美なダッシュボードを作ってしまい、実際には使われない、見ても“意味がわからない”ものになってしまいます。
実は意外と多いんですよ、担当者の趣味が思いっきり反映された「何が言いたいかわからないダッシュボード」ってw
可視化については様々な方法があり、利用するシーンに応じて選択すべきだということを念頭に、
IoTによって収集された“動的なリアルタイムデータ”を
“シンプルかつシャレオツに見せる”にはどうしたらよいのでしょうか?
“自作=ちょっとクール”的な雰囲気が漂っているIoTの世界。なんでだろう?
先に紹介した飛行機などの仕組みですが、IoTの世界では“Lチカ”と言われていますね。シンプルにLEDライトを制御して、センサーが取得したデータを点灯パターンで表現をする、というものです。ただし、IoTあるある、でしょうか。
なぜかIoTのセカイではLチカというと“はんだづけ”と“リード線”と“回路”がもれなくセットで付いてくることが多いですね。
正直ベースで話します。
単にこれ、“IoTやってる感”なのかな、と思います。“俺sugee(スゲー)”的な(笑)
ここで吐露しますと、かくいう私も3年ほど前、IoTでセンサーと連動したクリスマスツリーを作ってみよう!という話になったときは、“コテ使える俺sugee、リレーの仕組みわかる俺sugee、イモ半田にならない俺sugee”って思っておりました。回路屋さん、電機屋さんからしてみたら、正直鼻で笑われるレベルですけどね。
それでも、この程度の作業であっても、“個のスキルへの依存”ですよね。ハンダだって出来ない人は多いし、概ね興味もないでしょう。
では、興味のない利用者はIoTのもたらす恩恵を受けることが出来ないの?というハードウェア=電気工作的なスキルの話に加え、更に様々なスキルが必要になるのがIoTの難しさです。ハード的なスキル以外のソフトウェアやネットワークに関する知識も必要になりますし、
更に「利用者のニーズ」を理解する能力、ニーズに対する「こたえ」をわかりやすく表現する能力など、全てが上手にこなせないと、実装され、利用に至らないわけです。
あるゲームで言えば、片手剣、大剣だけではなく、ボウガンも笛も弓も使えないと勝てないわけです。あ、わかりにくいですかね(笑)。このようなマルチスキルを要求するIoT実装ですが、どれかが得意な人はいますが、全部まるっと、となると、なかなか見つからないものです(腕に自信ある方、ぜひ弊社にアプライを。お待ちしてます!)。
一般的なオンラインストアで“すぐに入手できる”もので表示することを考えよう
そのような「難しく」なりがちなIoTを利用してデータを表示していく上で、
まず考えなければならないのは、「簡単なしくみにすること」です。
買うのも、セットアップするのも、使うのも、簡単でないといけません。できれば、Amazon Primeなどで、普通に入手できて、半田ごてみたいな技能は必要ないこと。更にデザインもシャレオツであること。これらを満たしている表示系のソリューションをいくつか考えてみました。
1:スマートライトを利用する
こちらは弊社Blogでもおなじみ、PhilipsさんのHueをGravioで制御することで可能です。コストが気になる方には、IKEAさんのTRÅDFRIもお勧めです。
どちらも欧州仕込みのシャレオツなデザインです(笑)。
動作の仕組みとしては、IoTに対応したLED電球を直接センサーデータをもとに制御し、点灯、非点灯で可視化。赤く光らせたり、緑に光らせたりすることで更に情報量を増やすこともできますね。
2:LametricTimeを利用する
今日のお題はこちらです(導入部が長くてごめんなさい)。
マトリックス配置の多色LEDを使って、ドット絵風(表現が古いですね)にデータや情報をシンプルに表示するものです。1のスマートライトより表現力が高い(情報量が多い)のが特長です。
使いこなせば、令和の時代に不死鳥のごとくよみがえる「新・ドット絵職人」になれるかも、というぐらい結構いろいろ表現できちゃいます!
実際にデータを取得し、Lametric Timeで表示してみた
今すぐ実装したい!という人は、有償版のGravio Basicをまずご契約いただき、その足でAmazonさんへGo!
そこでLametric Timeをポチったら、こちらのブログへどうぞ(Qiitaサイト)。
『カメラの画像から写っている人数を推論し、その結果をLametric TIMEに表示してみた』
今回実装する仕組みは、Gravioに接続したUSB接続のウェブカメラ(ノートPCなら内蔵のカメラでも動きます)で撮影を行ない、そのエリアにいる人の数を「Lametric Time」に表示する、というものです。
見えにくい場所や遠い場所の混雑状況などをカメラ画像から判断し、必要に応じて増援を行ったりするようなケースを想定していただければわかりやすいかと思います。
これが「Lametric Time」の素晴らしいところなのですが、HTTPで指示をすることで、表示を制御することができちゃいます。しかも省電力なので、モバイルバッテリーでも動作します(イギリスのイベントのとき重宝しました。コンセントが無くてもUSB給電で表示できちゃいます!)。
今回はGravioからLametric TimeへHTTP形式でデータをポストすることで、表示が可能となるわけです。
弊社のショールームでは、カメラだけではなく人感センサーを利用して、お客様のご来社に合わせたメッセージを表示していたりもします。
(弊社にドット絵職人がいないため、Gravioロゴの表現力の低さはご容赦を)
動作ムービーはこちらです。
また、先日のイギリスで行ったイベントでも展示したのですが、
エスプレッソマシンのハンドルに磁石による動きを検知するセンサーをつければ、抽出回数のカウントなども簡単に表示できます。
水や豆の補給などのタイミングを可視化することができますね。
同じ仕組みをビールサーバー(タップ)につけても面白いと思います。今日はどのビールが一番売れているか表示したりすることもできますよね。
まとめ
説得力のある“数字”に代表されるような様々なデータを、簡潔・かつ美しく表示する方法は他にもいろいろとありますが、
最近のクラウドファンディングでのトレンドを見ていますと、このLametric Timeの拡大版ともいえる、表示面積やドット数がもっと増えたようなものが続々と登場してきています。
今回のゴールは、作ることが目的ではなく、情報を美しく、わかりやすく伝えることです。
前にブログで「センサーのデザインが良くないとオフィスや、ショップに置けない」という話とも重なりますが、表示に関しても「デザイン性を重視した既存製品」を上手に活用し、
「IoTを意識しないIoT」を実現することをGravioは目指してまいります。