<Gravio AIのデータから見る、次世代オフィス考>弊社オフィスにおける「人の活動」から考える “ニューノーマル”の実践~自社オフィススペースの使い方、再検討しませんか?~
こんにちは、Gravio事業部のタルミです。
2020年9月末に本記事を書いておりますが、現時点でも新規感染者の減少は見えず、継続して「注意、警戒」が必要と思われるSARS-Cov-2による新型感染症。これから冬に向かう中、インフルエンザや風邪など他疾病との関係や症状悪化の可能性など、楽観的に見るにはまだまだ遠い状況だと感じています。経済活動の活性化を、とか、恐れることなど無い、という話もございますし、通勤時間帯の電車は目に見える形で混んできています。私は比較的線路沿いに家がありますので、よく買い物がてら踏切で見ています。しかしながら、ニュースでも報じられたように、関東の電鉄最大手の会社さんですら「ビジネスは元に戻らない、輸送以外の売上割合を50%にする」といった大胆な発表をされておられますし、同じ輸送を行なう航空業でも、マスク一つの着用の有無で緊急着陸をする事案すら発生したりしていますね。そう、世の中は「思いっきり」変わり、それは「元には戻らない」のです。そして、「元に戻す」ことが正解なのか、もう一度考えて見るべきだと思います。良くも悪くも「変化」のチャンスですから、有効に使うのも、なかったことにしてしまうのも、自分次第、なわけです。
このような状況では、プランをして、何かをしていては、間に合いません。状況は刻一刻と変わっていきます。OODAの考え方で、「アダプティブ・スキル」と呼ばれる能力、すなはち、「変化に対応する能力andすぐやる能力」が求められているといっても過言ではないと思います。新政権のメッセージで「自助」というキーワードを目にしますが、「だれかがやってくれる、誰かが助けてくれる」と待っているのではなくて、「自ら出来ることはすぐにどんどんやる」ということがとっても重要なのだろうと思っています。
話が長くなりました。すでにご存知の方もおられるかと思いますが、弊社では2020年1月31日に、すでに導入していたテレワーク勤務を拡大し、ほぼ全社員がテレワークできるようにドライブしてきました。1月31日というと、時期的には、新型感染症に関する情報が日に日に目立ち、インターナショナルフライトが停止し始めた頃ですね。いよいよ「コレはヤバいね」といった感じが何となく出始めた頃、って感じでしょうか。そして今は9月末。この7ヶ月間の間に起きた弊社オフィスにおける「人の動き、活動」の増減を数値化してみましたので、今回ご紹介したいと思います。
具体的な数値がこちらです。
この数値は、弊社のGravio AIバージョンを用いて、天井に設置したカメラの画像から、弊社の1Fにあるショールームや会議室、およびセミナールームを利用した人の動きを数値化したものです。この数値は弊社社員の活動だけでなく、来社されたお客様も数値としてカウントしておりますので(もちろん個人情報は取得しておりません)ビジネス全体、および弊社がお客様とどのように接してきたか、がご理解いただけるのではないかと思います。
Gravio AIバージョンを利用することで「カメラ画像+推論」によるカウントが利用できますが、物理的なセンサー(人感センサーや扉の開閉センサーなど)で動態をセンシングする方法もあります。こちら、Gravioではサービスの一環でセンサーの無償貸出をしていますので、設置場所にあった方法でデータを収集いただけます。場所によってAIを使ったり、IoT(センサー)を使ったりできるのがGravioならではの特長です。さすがにお手洗いとかパウダールームの動態を拾うのに「カメラ」はオススメできませんので。
データの考察
1:2月から4月に向けて、なだらかにグラフが下がって来ています。
テレワーク化加速、およびお客様との対面商談をWeb商談へ変更をお願いした結果です。徐々に移行しているのがご理解いただけるのではないでしょうか。お客様のご理解あっての変更でしたが、比較的スムーズに移行できたと思います。当然対面でのセミナーなどをオンライン化(ウェビナー)していきました。また、同時期にオペレーション側の変更として、決裁などに関する印章関連のクラウド・デジタル化や、大規模Web会議が利用可能となるプラットフォームの契約、などなどを並行で行いました。他にも実施したことが多数ありますが、目立つところではそのようなところでしょうか。なお、勤怠、給与、申請などは以前よりデジタル化されています。また、一部の申請は自社アプリケーションの「Platio」を活用して、スムースに承認・状況報告ができるようになどの改善も「自発的」に行っています。デイリーでの体温測定や、ワークスタイル報告(どうしても出社しなきゃいけない場合の承認など)に活用されています。
2:4月7日の「緊急事態宣言」で動きが大幅に減少。
国、都の「方針」に基づき、原則「出社禁止」にシフトです。4月までに環境、意識をかなり変えて対応してきたため、スムースに「活動」をデジタル化出来ており、業務も滞りなく移行することができました。この状況は現在(9月末)でも同様ですし、弊社は今年度(2021年3月末まで)は引き続きテレワークが主とする勤務形態を継続してまいります。
3:7月の突出した数値は何?
株主総会です。毎年、ホテルの大広間を借りて行っておりましたが、今年はオンライン化、議決権投票などもブロックチェーンを使い行ないましたが、リアルの場を設置する必要もあることから、弊社内のセミナールームを利用して行ないました。株主様のご出席は極力オンラインをお願いし、当日はごく少数でしたので、この数値の殆どはTV局や各種メディア様の「取材」と、YouTubeでのオンライン放映を行なう上で出社した弊社関係者の出入数です。
4:9月の突出した数値は何?
社員の写真撮影です(笑)。各種ビジネスのオンライン化(デジタル化)を行っていけばいくほど、普段とは違うニーズが発生してきます。そのなかの一つが、デジタル空間における弊社社員の情報をより正しく(and素敵に)提供し、お客様や関係者にご理解いただくことです。業界の人は「宣材」と行ったほうがおわかりかも。各種サムネイル、SNS、デジタル名刺、などなど、より良い写真が必要になります。また、チームの雰囲気や製品の使用感なども「写真」や「ビデオ」で説明することが増えてきますので、プロのカメラマンさんに入ってもらい、全社員、全チーム分の「宣材」を撮るために出社が増えました。これはやはり「オフィス」で撮影したほうがビジネス感、雰囲気がでますからね!
5:その他
定期的に植物のメンテナンスを行なう業者様や、清掃の業者様が入っています。
まとめ
このように、数値化、可視化することで、自ら、もしくは会社が行った「アクション」に対する効果が非常に良くわかりますし、次に何をするべきか、が見えてきます。また、この作業はすべて自動で行っております。出社人数を誰かが手押しカウンターで数え、それを誰かが総務さんにメールして、それを誰かがエクセルに手打ちして…みたいなことは一切必要ありません(笑)
そして、重要なのは、先にも述べましたが、次のステップ、すなはち、出社(および来社)が発生するアクションの理由を考えることです。もちろん、自分の業務でも、会社全体のスタンスでも、そのアクション検討は行なうべきです。
これを考えることで、ニューノーマルにおける、弊社なりの「働き方」と「オフィス」の存在意義が見えてきます。オフィスを無くすのではなく「人が集まって作業する場合に最適化」したり、「撮影などの用途により合致した機材と部屋」を用意したり、「実際の製品を目で見てみたい」などの、実執務環境というよりは「コラボレーションスペース」とか「デモ・ラボスペース」といった利用用途が弊社では更に必要となってきそうですので、そのようにすべく、すでに動き始めています。オフィスの利用形態の変化を人の動きから見ることで、具体的なアクションに落とせるわけですね。また、実勤務環境を自宅などに移すうえで、交通費支払方法の見直しやテレワーク支援金などの福利厚生も更に継続、実施しています。
いみじくも、最近「テレワーク移行失敗、理由は指示待ち社員が多かった」という話を耳にしました。先に述べましたように、ニューノーマルでは「自助」がキーワードです。会社に勤務していても、職務環境は周囲が作るのではなく、また、与えられるものでもなく、状況にフレキシブルに対応し、「作り変えていく」ものに変化しているのではないでしょうか。業種によっては自由度が低い場合もあるかもしれませんが、それでも改善できることは少なくないでしょう。そのような「ニューノーマルに適した環境づくり」をお手伝いするICT製品として「Gravio」や「Platio」をご活用頂ければと思います。両製品とも、最新の洗練された「ノーコード」設計を採用することで、「自助」を実践する上で重要な“簡単さ”を実現いたします。
ICTで「出来ること」をうまく活用することで、ニューノーマルへの「適合」を促進。オフィスにおける様々な「自動化」を「自助(≒内製化)」で。弊社Gravio、Platioはそのお手伝いを引き続きさせて頂く所存です。