【デモ動画あり】AI/IoTサービスGravioでできる画像認識AIのデモをご紹介 ~カメラAIを用いた顔認証や行動検出と、IoTの統合利活用~
皆さんこんにちは、Gravio担当のアベです。
AIとIoTをエッジで統合利活用できるGravioですが、そもそも「統合利活用ってなに?」とか、「具体的にGravioのAIで何ができるの?」といったご質問をよくいただきます。
本ブログでは、弊社で定期的に開催しているGravioのウェビナーで過去に実施した「画像認識AI編」のデモ内容をベースに、GravioでできるAIをご紹介していきます。
実機デモをご紹介するウェビナーの動画もございますので、動画で見られたい方はこちらをご覧ください。(デモは動画16:00~です。)
はじめに
Gravioにおける上記のご質問に対しておさらいしておきますね。
Q1. 統合利活用ってなに?
通常、画像認識AIが生成した結果データとIoTが生成するデータとは仕組みが異なるため、別扱いになっているかと思います。それぞれ様々なベンダーの製品が混在しているので、データの統合はひと手間もふた手間もかかりますし、そのための仕組みづくりも大変ですよね。Gravioでは、画像認識AIにより得られたデータを、あたかもIoTセンサーから来たデータであるかのように扱うことができます。
IoTのセンサーデータも、AI推論の結果データも、どちらのデータも最終的な目的は「取得したデータをどう活用するか?」ですね。その点を、Gravioを使うことで簡単にまとめて利用できるようになります。
Q2. 具体的にGravioのAIで何ができるの?
Gravioで利用できるAIは、カメラによる画像を元に推論を行うものです。推論結果として取れるデータとしては以下の画像の通りです。
以下に記載している内容は全て推論モデルがプリセットされているので、カメラとパソコンをご用意いただければすぐに使うことができます。
上の図を見ていただくとおわかりになるかと思いますが、Gravioでは用途とご予算にあわせて、2種類のAIをご用意しています。
図の左部分、緑色の「標準搭載AI」についてはGravioユーザーであればどなたでもお使いいただけます。スナップショットを元に推論を実行しますので、シンプルかつ比較的ローコストで利用開始可能です。こちらの推論に関してはまた後日ご紹介いたします。
本ブログで紹介する画像認識AIは、図の右部分、オレンジ色で記載している「IVAR」という画像認識AIについてご紹介します。
このIVARを専用のPCで実行することで、複数のカメラから流れてくる動画をリアルタイムに処理し、高精度な顔認証や行動検出が可能になります。
目次
本ブログで紹介するIVARの動作デモは3つです。
GravioのIVARユーザーの中で利用者が多いものをピックアップしています。
IVARで顔認証を実施した後、Gravio経由でLINEに通知します。
LINEへの通知設定は、以前のブログで解説していますので今回は割愛します。
ここでは、顔認証で必要になる、顔画像の登録と、顔認証の推論を実行する部分までを簡単に紹介します。
顔画像の登録は、IVAR内の「BAP」と呼ばれる登録基盤があるので、そこに顔画像を登録します。
※個人名/IDの記載がある部分については、モザイク処理をしております。
登録対象の顔画像は、正面から撮影した静止画1枚のみで大丈夫です。
登録された1枚の画像から、ある程度の角度変化に対応できる顔のモデルをシステム側で自動で作成するため、横や斜めから撮影したような顔画像は登録する必要はありません。
なお、画像ファイルはドラッグアンドドロップにて登録するだけです。
同一ネットワーク上に設置されたカメラに対し、そのカメラでどの推論を実行するかを選択します。今回は顔認識ですので、下記のテンプレートを選択します。
最後に、BAPに登録したリスト(グループメンバー)と紐づけを行います。
このカメラで顔認証を実施した時に、どのグループメンバーと照らし合わせて顔認証を実施するかが決まります。
BAP上のグループメンバーというページで、グループ名をコピーします。
IVAR上の本顔認証の設定で、グループ名をペーストします。
上記の登録だけで、顔認証が実行できます。実際の画面はこちらです。
画面右側に、認証した際の結果がイベントログとして登録されていきます。
弊社の山口はBAPに登録してある社員なので名前が出ている(認識されている)のですが、非登録人物の場合は「Unknown Person」として認識します。
弊社本社入口のカメラを使った顔認証では、以下のようになります。
この画像を見ていただくと、BAPで登録していただいた顔画像と違う角度でカメラが捉えた画像でも推論に成功しているのがわかりますね。
IVARで推論した結果のデータは、イベントログとして溜まっていく訳ですが、これをGravio Studio側で見るとこうなっています。
このように、イベントログのデータはリアルタイムにGravioに送られてくるので、そのデータをGravio側で簡単に活用することができるという流れになります。
ここから先の設定は、このデータを元にLINEなどのメッセージ通知をするも良し、クラウド系の各種BIツールに連携するも良し、ライトや音を鳴らして現場で通知をするも良しです。
IVARですが、マスクを着けている人物でも顔認証ができます。
コロナ禍において、マスクの常時着用は一般化していますが、マスク着用時でも顔認証で人物の特定が可能です。
上述した設定が終わっていれば、マスクを着けた人物の顔認証が実行できるので、特別な設定は不要です。マスクを着けた状態での顔画像の登録などは必要ありません。
以下画像では、マスクを着けた人物の顔認証が実行された際のイベントログが確認できます。
本デモでは、デモ1のIVARで顔認証を実施し、その結果を元に、GravioのLEDマトリックスを動作させて〇×を表示します。
IVARでは 、デモ1の顔認証を実施した際に、その人の属性情報も認識して生成しています。
マスク着用有無については、「はい、いいえ」という二択で表示されるので、このデータを元にGravio側でLEDマトリックスの表示内容を変えるという設定をしています。
LEDマトリックスの設定方法はこちらをご覧ください
属性情報として、マスク着用有無以外にも、性別や年齢層、眼鏡、服の色なども検出しています。
本デモでは、通路の入り口などにカメラを設置して、入ってきた人の人数をカウントします。
もちろん、退室人数のカウントも可能です。
IVARで使うカメラの画像に対して、任意のラインを引くことが出来ます。
こちらを使って、「この場所をこの方向に通過した人」のみをカウントすることができます。
入退室人数の管理などにご利用いただける機能です。
実際に推論を実行した結果のイベントログが以下です。
ラインを通過した人物に対して、しっかりとカウントされます。
ここで、推論した結果のデータは以下のように、IVAR内の管理画面で確認することが可能です。
ただし、管理者の方しか閲覧ができませんので、他の方にも共有したい場合などには、Gravioを介してクラウドのBIツールなどに接続して共有することができます。
クラウドのBIツールに関してはこちらをご覧ください。
まとめ
本ブログでは、過去のウェビナーでご紹介したデモをもとに、
GravioのIVARでできる
- 顔認証
- マスク着用検知
- 人数カウント
をご紹介しました。
設定自体は非常に簡単にできるので、知識の無い方でもご利用いただけます。
また、IVARはエッジで動作するビデオ解析システムなので、別途クラウドサービスを契約してご用意いただく必要はありません。
なおかつ、GravioのIoTセンサーから受け取るデータと同様に扱うことができるので、AIとIoTを簡単に統合利活用することができます。
実際の現場は、カメラが合う現場、センサーが合う現場と多彩です。センサーで取れるデータはセンサーで取る、センサーが苦手とするデータはカメラを使ったAIで取る、このような高度なAIとIoTの統合活用をGravioではノーコードで簡単かつ迅速に実現できます。現場におけるDXを実現する上で「切り札」となる本製品を是非ご検討いただければ幸いです。