GravioのカメラAIやIoTセンサーで取得したデータをもとに「Microsoft Teams」にメッセージ通知を送ってみた
こんにちは、Gravio担当のアベです。
AIやIoTを活用した「現場DX」において重要なのは、カメラやセンサーにより収集されたデータを現場の仕事にどうやって役立てるか、ということです。
基本はエッジ環境で動作するGravioですが、実は、お好きなクラウドサービスに連携することも得意としています。特に現場では「通知」や「周知」などリアルタイムの情報が必要なケース、多いですよね。このような場合、メッセージング系のサービスが即時性と情報共有のしやすさから良く使われます。
そこで今回は、弊社が標準でご提供しているメッセージング系サービスへの接続先の一つとして、「Microsoft Teams」連携の設定方法をご紹介します。
ちなみに、同じようなメッセージング系サービスへの連携方法もそれぞれ別ブログで解説してますので、ご興味ございましたらあわせてご覧ください。
今回は、センサーにより取得した湿度が40%以下だった場合にのみ、Microsoft Teamsにメッセージ通知を行うように設定します。
夏であれば「多湿」、冬であれば「乾燥」と、適切な湿度を維持できずに引き起こす問題は多く、製造現場でも、また、オフィスなどの居室においても湿度の管理は重要です。
もちろん、設定した湿度を上回った場合に「除湿」を促すメッセージを出すことも簡単に設定可能ですし、湿度以外の情報(例:温度や扉の開閉など)をもとにメッセージを出すことも簡単に設定できます。
必要なもの
- 個人用ではなく、組織用のMicrosoft Teamsアカウント
※Incoming Webhookを利用するため
- Gravio Basic以上のご契約
使用環境
- Microsoft Teams 1.5.00.17261(macOS版) ※Windows版でも同様に設定可能です
- Gravio Studio 4.5.0(macOS版) ※Windows版でも同様に設定可能です
- Gravio HubKit 4.5.0(macOS版) ※Windows版、Gravio Hub版でも同様に設定可能です
手順(もくじ)
まずは、Microsoft Teams(以下Teams)のアプリケーションを開き、「チーム」タブを開きます。その後の手順は以下の通りです。
- Gravioからのメッセージ送付先となるチャネルを選択します。
- 「・・・」のメニューボタンをクリックします。
- 「コネクタ」をクリックします。
コネクタ選択の画面が開きます。
そこで、「Incoming Webhook」という項目の追加を行います。
該当の項目が見当たらなければ、画面左手の検索ウインドウより調べて下さい。
続いて、先程追加したコネクタの構成を設定します。
先程と同様に、送付先となるチャネルのコネクタをクリックします。
「Incoming Webhook」の「構成」をクリックします。
「Incoming Webhook」の設定を変更します。
- 名前の変更(Gravioからのメッセージ送付時、ここで設定した名前が表示されます)
- イメージをアップロード(Gravioからのメッセージ送付時、ここで設定したアイコンが表示されます)
- 「作成」をクリック。
上記作成後、URLが表示されます。
Gravioの設定時に本URLを利用しますので、コピーしてメモ帳などにペーストして保管して下さい。
Gravio Studioを開き、以下の説明に沿ってアクションを新規で作成します。
まずは動作テストとして、正常にTeamsへ連携できるかを確認します。
- アクションコンポーネント:Microsoft Teams Send Message
- Incoming Webhook URL:先程コピーしたURLをペースト
- Message:動作テストとして送信したい内容を記載
上記入力が完了しましたら、動作テストとして右上の「▶」ボタンをクリックします。
設定内容が正しければ、以下のようにメッセージが送信されます。
上記で動作確認が取れましたので、本番設定となります。
本ブログでは湿度センサーのデータを基準に、取得した湿度データを含めた形で、メッセージを送信するように設定します。
以下画像のようにPreMappingsを設定します。
cp.Message = "現在の湿度は" + tv.Data +"%です。加湿しましょう。"
※「tv.Data」の箇所に、センサーのデータが入ります。
動作テストを実行すると、以下のようにメッセージが送信されます。
こちらのテスト送信では、引用するデータが無いため、「0」と表示されますが問題ありません。
最後に、作成したアクション(Teamsに通知する)を動かす基準となる「トリガー」を設定します。
今回は、湿度が40%以下になったら通知する、という仕組みですので、そのようにトリガーを設定します。
温度情報以外を基準値にする場合は、お好きなデータをトリガーに設定してください。
センサーの値でも、カメラAIの推論結果データでも、Gravioで取ることができるデータであれば、同様に設定できます。
- 任意のトリガー名を入力
- 動作条件となるデバイスを選択(今回は湿度を選択)
- 不等号の「<=」と、数字で「40」を入力
そして、本トリガーで動作させるアクションとして、先ほど作成したアクションを選択します。
トリガーの作成が完了したら、有効化するためにチェックを入れます。
その後は、作成したトリガーの基準を満たすたびに、Teamsへ自動でメッセージが送信されます。
※本ブログの設定では、湿度データと、加湿を促すメッセージが送信されます。
Teamsへの連携設定は以上です。
MicrosoftTeamsへの連携の仕方を解説しました。
URLの取得も含めて非常に簡単にできますので、是非トライしてみて下さい。
冒頭にお話したとおり、湿度の情報は、オフィスなどの居室における快適な環境づくりという観点だけでなく、製造業や倉庫業のお客様でも実際にGravioを用いて湿度管理されているケースもございます。もちろん、湿度センサー以外にも様々なセンサーとTeamsを連携することが可能です。
エッジで取得した様々なデータを、エッジの仕組みやクラウドサービスとつないで簡単に活用できるGravioについて、今後も様々な活用法をご紹介しますので、ご期待ください。