ホントにIoT初心者でもできる?!Gravioアプリのインストールからセンサーのセットアップ、ついでにデータ取得と表示までやってみた
この記事は1年以上前に書かれた内容です。
Gravioの機能・画面キャプチャーなどの情報が古い可能性があります。
最新情報は、Gravioオンラインマニュアルをご参考ください。
下記ブログ記事もご参考ください。
【初心者が10分で実践するIoT・第一回】Gravio 4でCO2センサーを設定してデータ取得する方法!
はじめまして。Gravio担当のオバタです。
IoTを誰でも簡単に、そしてカジュアルにスタート出来るGravioですが、それでも初心者の方からは導入の際に分かりにくい点があった、などという声もございます。
特にセンサーのセットアップに関する質問が多かったので、今回はアプリのインストールから開始して、センサーのセットアップを行い、Gravio内で温度データを取得するまでの手順をご紹介いたします。
なお、取得したデータの活用(CSVへの出力とExcelグラフ化)は、別ブログ「Gravioで湿度モニタリング+予防してみよう!」をご参考ください。
話を戻しまして、IoT初心者の入社1ヶ月経たない私でも簡単に使えるのか、自ら実験台となって試したいと思います。
では、早速始めましょう。
私のIT/IoTスキル
ー 普段はWindows PCでMicrosoft/Adobeなどのオフィスアプリケーションを中心に業務をしている。
ー IoTに興味はあるが、センサーの知識は無く、プログラミングは出来ないレベル。
●用意するもの
・Windows 10対応パソコン(私のPCのOSバージョンは 1903、Gravioの動作条件は 1809 以降となります)
・インターネット環境
・無償貸出Gravioセンサー: 温湿度センサー( ZigBee )
・無償貸出USB接続Gravioセンサーレシーバー
(Gravioの有償契約をしていただくと、センサーが無償貸与可能となります。詳細はこちらの「10分で実現する“簡単IoT” 」でご覧ください)
なお、一番重要なGravioソフトウェア本体に関しては次章で詳しく説明したいと思います。
●インストールするアプリケーション(2種類)
・Gravio Studio(動作設定・データ表示)
・Gravio HubKit(センサーデータの取得、データ出力、通知、機器制御などのアクションの実行)
※インストール方法には2パターンあります。
今回は、シンプルにスタートしたいので、Gravio StudioとGravio HubKitを同一端末にインストールするパターンで行います。
なお、拡張性を求めたい、Linuxを使いたい場合には、別端末にインスト-ルすることも可能です。
例)Gravio StudioをmacOS端末にインストールし、Gravio HubKitをWindows 10端末にインストールして利用するなど。
本日行うこと
アプリのインストールからセンサーのセットアップ、データを取得、Gravio Studio内のビューワーで確認まで行います。
Step 1) アプリGravio Studioをインストールする
Step 2) Gravio HubKit をインストールする
Step 3) センサーを接続、ペアリングを行い、認識させる
Step 4) 温度データを取得、Gravio Studio内のビューワーで確認する
Step 1) アプリ Gravio Studioをインストールする
Gravio Studioは、動作設定・データ表示を行うアプリとなります。
今回、用意したPCはWindows 10ですので、Microsoft Storeから「Gravio Studio」アプリをダウンロードします。
しかしながら、本ソフトウェアは無償版のため、Gravioの有償契約で提供される各種無償貸出センサーがこのままでは提供されません。
ですので、インストール後にGravio Studio内から月額500円の「有償版」へアップグレードをしていただく必要があります。
なお、お支払いは、購入確認時にMicrosoft Storeアカウントに請求されます。
それでは、Gravio Studio(無償版)を早速インストールしていきましょう。
下記、Microsoft Storeからソフトウェアをインストールしていきます。
●Windows 10をお使いの方はこちら
https://www.microsoft.com/en-us/p/gravio-studio/9n0d93kpvw3c?source=lp#activetab=pivot:overviewtab
ちなみに、macOSをお使いの方でも、Gravio Studioをご利用いただけます。前述の別端末にインストールする場合などに相当します。
●macOSをお使いの方はこちら
https://apps.apple.com/jp/app/gravio-studio/id1415598364?mt=12
インストールが終わりましたら、早速Gravio Studioを起動してみましょう。
Gravio のサービスを利用するためにはGravio IDの登録(サインアップ)が必要となります。
Gravio ID登録に必要な情報は、「会社名」「氏名」「メールアドレス」「パスワード」です。これらの項目を入力して「サインアップ」をクリックして下さい。
入力されたメールアドレスに「Gravio認証コード」が送信されます。
通知メールは、差出人は「Gravio Support(support@gravio.com)」、メールタイトル「Gravio認証コードのご連絡」となります。
Gravio ID登録時に入力した「メールアドレス」と「パスワード」およびメールで届いた「Gravio認証コード」を入力し「ログイン」ボタンをクリックします。
「Gravio Studioにようこそ!」画面が表示されます。
これでGravio Studioのインストールと起動は完了です。
先ほども書きましたが、このままでは、無償貸出センサーの利用が出来ません。
ですので、Gravioのサービスを有償版にアップグレード(App内課金されます)していただきます。
画面右上の人物マークをクリックして、「アップグレード」を選択します。
Gravio Basicへのアップグレード選択画面が表示されますので、緑色の「¥500 / 月」ボタンをクリックします。
するとMicrosoft Storeに自動的にアクセスし、お支払い関する登録画面が表示されます。
ここで登録を完了すると、GravioがFreeからBasic(有償版)へアップグレードされます。
念のため、上記同様手順でもう一度、アップグレード選択画面に進むと、Gravio Basicが「購入済み」と表示され、アップグレードされていることが確認できます。
以上で、Gravio Studioのインストール および Basic(有償版)へアップグレードが完了しました。
これで、最大4つの無償貸出センサーのお申込みをソフトウェア内から行えます。
なお、無償貸出センサーのお申し込み方法については、別途コンテンツを予定しております。
Step 2) Gravio HubKit をインストールする
Gravio HubKitは、センサーデータの取得、データ出力、通知、機器制御などのアクションの実行を行います。
Gravio HubKitは、弊社ホームページから最新バージョンを直接ダウンロードしていただきます。
注意:
Microsoft StoreからのダウンロードではGravio HubKitは自動的にインストールされませんので、必ず下記手順に従って、Gravio HubKitのインストールをお願いします。
上記の画面で緑色ボタン「Gravio HubKitについて」をクリックすることで弊社Gravioサイト( https://www.gravio.com/jp/product )へ遷移します。
注意:
メッセージ「Hubがまだ登録されていません。+ボタンを押してGravio Hub/Hub PCを追加しましょう。」は、この時点ではまだ押さないで下さい。
(Gravio HubKitのインストールが未完了のため)
遷移先の画面がこちらです。
中央下部「Gravio HubKit」内のグレー文字「さらに見る」をクリックすると、
「Gravio HubKit」のダウンロードサイト( https://www.gravio.com/jp/product#Gravio-Server )へ遷移します。
遷移先の画面がこちらです。
今回は利用する環境がWindows 10なので、「Gravio HubKit for Windows 10(x64)」の「ダウンロード」ボタンをクリックして下さい。
自動的にダウンロードがスタートします。
同様に、macOSの方は、「Gravio HubKit for Mac」の「ダウンロード」ボタンからダウンロードして下さい。
直接ダウンロード先へ行かれる場合はこちらからお願いいたします。
Gravio HubKitダウンロード:
https://www.gravio.com/jp/product#Gravio-Server
ダウンロードしたアプリをクリックして、Gravio HubKitのインストールを開始します。
注意:
「WindowsによってPCが保護されました/Windows Defender SmartScreenは認識されないアプリの起動を停止しました。このアプリを実行すると、PCに問題が起こる可能性があります。」というメッセージが表示される場合は「詳細情報」をクリックします。
すると「実行」ボタンが現れますのでクリックして下さい。
なお、このメッセージは環境によって異なりますので、同じような表示が出た場合は参考にしていただければ幸いです。
「Gravio HubKit のセットアップウィザードへようこそ」画面が表示されます。
指示通り「次へ」をクリックします。
「Gravio HubKit のセットアップウィザードが完了しました」画面が表示されますので
「完了」をクリックします。
無事、Gravio HubKitがインストール完了しました。
これで、必要な2つのアプリケーション(Gravio StudioとGravio HubKit)のインストールは完了です。
Windows 10上では、このように表示されます。
なお、Gravio Toolsは、Gravio HubKitの管理を行うソフトウェアで、Gravio HubKitのインストールと同時に行われます。
Gravio Toolsの使い方は後述します。
念のためPCの再起動をします。
Gravio Studioを起動して、ログインします。
すでにGravio ID登録(サインアップ)は完了していますので、サインアップボタン下のテキスト「ログイン」をクリックします。
ログイン画面が表示されます。
Gravio IDに設定した「メールアドレス」と「パスワード」を入力して「ログイン」ボタンをクリックして、ログインします。
ログインすると、Gravio Studioのホーム画面に、さきほどインストールしたHubKitがアイコンとして表示されます。
(以降 Hubアイコンと呼びます)
追加されたHubアイコンをダブルクリックします。
「ステップ 1/3」から「3/3」へ進み、下記画面が表示されます。
「Hub名」は任意です。
センサーを設置する場所(建物名、建物階数)や接続するPC端末名を入力するのがオススメです。
「Hub IP」は通常は自動取得されますので記入不要です。(インストールしたマシンと同じIPアドレスとなります)
デフォルトは「暗号化通信を利用」がチェックされていますので、設定は変更せずにそのまま「保存」をクリックします。
HubKitは通常自動起動し、Gravio Studio上に表示されますが、まれに起動のタイミングなどにより手動での起動が必要な場合があります。
このような場合は先にご紹介したGravio Toolsをお使い下さい。
参考:Gravio Toolsの使い方
稼働しているかどうかの確認をはじめ、Gravio HubKitの再起動や最新バージョンへのアップデートを簡単に行えるツールです。
Step 3) センサーを接続、ペアリングを行い、認識させる
多種多様なセンサーデータをわかりやすく管理するために、Gravioではセンサー設置場所(エリア)とデータの種類(レイヤー)を用いて、階層化しています。
従って「エリアの追加」、「レイヤーの追加」、「(センサー)デバイスの追加」を順に行う流れとなります。
●エリアの追加
「+」をクリックして、エリアを追加します。初期値「エリア1」が表示されます。
必要に応じてセンサー設置場所名(例えば、建物階数やフロアー名など)にリネームして「保存」をクリックします。
●レイヤーの追加
エリアの保存を行うと「レイヤーの追加」画面が自動的に表示されます。
初期設定では「レイヤー1」が入力されていますが、こちらも分かりやすいように取得したいセンサーデータの種類などにリネームすることをお奨めいたします。
今回は「温度」とします。
なおレイヤーとは、センサーデータの種類ごとにグループ単位でまとめることを意味します。
言い換えれば、同じエリアに温度、湿度、大気圧などの異なるデータがレイヤーとして重なることが出来るという事です。
次に「SENSING DEVICE TYPE」から適切なセンサー名称を選び「保存」ボタンをクリックします。
今回は温度なので、必ず「Aqara-Temperature」を選択します。
※無償貸出センサーの場合はその他に、湿度は「Aqara-Humidity」、大気圧は「Aqara-Pressure」、ワイヤレススイッチは「Aqara-SingleButton」、ワイヤレスダブルスイッチは「Aqara-TwoButton」、振動センサーは「Aqara-Vibration-Falling / Inclination / Movement / Stable」、扉開閉センサーは「Aqara-Door」、人感センサーは「Arara-Occupancy」をそれぞれ選択します。
ここから、いよいよセンサーレシーバーとセンサーをPCに接続します。
センサーレシーバーを、PCのUSBコネクタへ接続します。
次に、センサーから出ている青いバッテリーシールを引き剥がして、通電させます。
通電後、電池の確認とセンサーの初期リセットを行います。
センサー側面の小さな丸いボタンを5秒以上長押しし、青いライトが3回点滅したら、通電確認とリセットが完了となります。
センサーのリセットが完了したら、PC側の操作に戻ります。
センサーのペアリングを行うために、画面右上、右から2番目の「シリアルアイコン」をクリックします。
「接続されているデバイス」に表示される「ZigBee」の右側の「>」をクリックします。
※ここで接続されているデバイスとは、ZigBeeのUSBレシーバーのことを指し、センサーのことではありません。
緑色の「ペアリングモード開始」ボタンをクリックすると「ペアリングモードの準備中です」と表示されます。
そのまましばらく待つと、ボタン右側に60秒のカウントダウン表示が開始されます。
この作業により、Gravioのセンサーとレシーバーとのペアリングが行われ、レシーバーからのデータをGravio HubKitが受け取ることが可能になります。
カウントダウン開始を確認したら、センサー側面の小さな丸いボタンを1回押し、青いライトが1回点滅するのを確認します。
ペアリングが成功すると「接続されているデバイス」にセンサー情報(センサー名とセンサー固有のモデル番号)が表示されます。
なお、表示されない場合は、ペアリングに失敗していますので、再度試して下さい。
ペアリングに成功したら、ウィンドウの右上の「×」をクリックして画面を閉じます。
これで、接続されているデバイスとしてペアリングしたセンサーが認識されました。
最後に、ペアリングされたセンサーを先ほど作成したレイヤーに紐付けを行うことで、そのレイヤーに紐付けたセンサーデータが入ってきます。
紐付け方は下記となります。
画面右の追加ボタン(○に+印)をクリックします。
ペアリングしたセンサー名が「Binding Devices」に表示されていますので、センサー名をクリックし、緑色の「Set」ボタンをクリックして紐付けを完了させます。
完了させたら、ウィンドウの右上の「×」をクリックして画面を閉じます。
表示されるセンサー名の右にあるOn/Off切替えボタンをクリックすると、アクティブ(緑色)となりそのレイヤーにおけるデータの受信が可能となります。
Step 4) 温度のデータを取得、Gravio Studio内のビューワーで確認する
ここからは、紐付けしたセンサーが取得するデータを、キチンと取得出来ているかをGravio Studio内のビューワーで確認する作業となります。
画面下部の「データビューア」を選択して、画面右上の四角い「Live」ボタンを押すとアクティブ(緑色)になり、データ表示を開始します。
これで、センサーから取得した温度データをGravio Studio内のビューワーから確認できます。
データは最新のものが順次表示されていきます。
ちなみに、この温湿度を計測できる無償貸出しセンサーですが、ある程度数値の変化があるとデータを吐き出すことで無駄な通信を行わない設計となっています。
(疎通確認のため1時間に1回はデータを吐き出します)
また、省電力なZigBeeを採用していることもあいまって、2年近くも電池がもつようになっています。
交換用電池はコンビニエンスストアなどで手に入る汎用的なタイプですので、気軽に交換が可能です。
以上で、温度データの取得がGravio Studio内で確認できました。
本日はここまでとします。
なお、取得したデータの活用(データ出力とExcelグラフ化)は、他のブログをご参考下さい。
( https://www.gravio.com/jp-blog-article/2019-12-13-measuring-hotel-humidity )
おさらい
アプリのインストールからセンサーのセットアップ、データ取得してGravio Studio内のビューワーで確認まで行った。
Step 1) アプリ Gravio Studioをインストールする
Step 2) Gravio HubKit をインストールする
Step 3) センサーを接続、ペアリングを行い、認識させる
Step 4) 温度データを取得、Gravio Studio内のビューワーで確認する
本日の感想とまとめ
専門的な知識が無いIoT初心者な私でも、アプリのダウンロードから、センサーの接続、ビューアによるセンサーデータの確認までを簡単に行えました。
手前味噌にはなりますが、誰でも簡単にカジュアルにIoTを開始出来るというウリ言葉に偽り無しというのが私の感想です。
注意する点は、2つのアプリを順番通りにインストールしてアップグレードさせる手順、センサーを接続してペアリングさせる手順、この点にさえ気をつければ問題無くビューワーによるデータ確認まで出来ると思います。
アプリのダウンロード時間を含めるとさすが10分とはいきませんが、30分程度あればセンサーデータ取得まで可能かと思います。
私が迷った点を画面キャプチャーで分かりやすく記載しましたので、今回の内容を参考にしていただけるとさらに短い時間で出来るかもしれません。
思い立ったが吉日という言葉もありますので、少しでも興味を持たれた方は、Gravioをぜひ始めてみませんか。