「人工知能、機械学習、センサーの活用は、企業や地域社会のCO₂排出量削減、自然環境の回復・保全活動を支援し、異常気象への対応力とレジリエンスを強化する。」 — 世界経済フォーラム

‍

RoboticsCats社は、アクシスコミュニケーションズ社の監視カメラとGravioを組み合わせ、環境知能（Ambient intelligence /AmI） とAIを活用したIoTソリューションを共同開発しています。この取り組みは、気候変動への対応力を高め、生物多様性の保全に貢献することを目的としています。

AmI（環境知能）とAIを活用した気候変動対策ソリューション

このソリューションは、気温、湿度、土壌水分、風速、環境音などのデータを視覚的および環境的に収集し、AmI(環境知能)とAIを用いて災害や異常事態を検知します。これにより、迅速な対応が可能となり、被害の軽減に繋がります。

1: 森林火災早期発見AIシステム( AI2 / AmbientIntelligence & AI Wildfire Detection）

近年、気候変動の影響で森林火災が世界中で増加しています。火災が広がる前にいち早く検知し、対策を取ることが求められています。

ここで登場するのが、AIを活用した早期火災検知システムです。このRoboticsCats社の「LookOut Wildfire DetectionSaaS」は、カメラで森林を監視し、煙や火を瞬時に検出して通知する仕組みです。従来の監視方法では、人の目による確認が必要でしたが、AIによる自動検知により、発見のスピードが飛躍的に向上しました。

さらに、Gravioと組み合わせることで、環境データの収集や警報システムとの連携も可能になります。例えば、温度や湿度のセンサーと統合し、火災発生のリスクが高まったときに警告を発することもできます。

‍

‍

2: 鳥類検知・音響鳥類忌避AIシステム（ABD /AI Bird Detection & Acoustics Bird Deterrence）

近年、都市部ではガラス張りの建物や電線への鳥の衝突が増加しています。これは、鳥が透明なガラスを認識できなかったり、電線の存在を感知できないために発生します。

ABDは、鳥の衝突事故を減らすためのソリューションです。Gravioが監視カメラとRoboticsCatsのAI鳥類検出技術を統合し、映像データから鳥の接近を検知します。さらに、マイクで周囲の鳥の鳴き声を拾い、スピーカーを通して鳥を安全な場所へ誘導する音を発信します。この技術により、鳥類の保護だけでなく、電力インフラの維持や都市環境の改善にも貢献できるのです。

‍

Gravioとの連携によるイノベーションの加速

Gravioは、カメラ・センサーのデータ収集、統合管理、システム連携、IoT機器の操作までノーコードで実現するプラットフォームです。エッジコンピューティングとクラウドコンピューティングを組み合わせたシステムを提供します。AI2とABDは、気象センサーや監視カメラからのデータを活用し、クラウド上のAI分析と組み合わせることで、森林火災の予防や野生動物の保護に貢献する革新的な事例です。

‍

‍

‍

RoboticsCats社 創業者兼CEOのアンドレ・チャン氏は、次のように語ります。「Gravioは、プログラミングの知識がなくても簡単に扱えるプラットフォームです。Gravioの活用により、RoboticsCats社のイノベーションプロセスは飛躍的に加速しました。AI2は、アイデアの着想からテスト段階までわずか1ヶ月で実現できました。このパートナーシップにより、課題の分析と定義により多くのリソースを投入し、問題解決能力を向上させることができます。」

また、チャン氏は今後の展望について、「気候変動の影響で、アジアでは豪雨や洪水が頻発しています。これらの異常気象による影響を軽減するための新しいソリューションを模索しています。今後も多くのイノベーションを発表しますので、ご期待ください！」と述べています。

気候変動への対応と生物多様性の保全に向けたGravioとRoboticsCats社の挑戦は、まだ始まったばかりです。
今後の取り組みにご注目ください。

※本コンテンツは、RoboticsCats社のWEB記事を翻訳したものです。
原文：AmIand AI Meet Nature - Gravio and RoboticsCats Join Forces to Combat ClimateThreats‍

翻訳：アステリア株式会社
公開日：2025.2.13

‍

お問い合わせ

「森林火災早期発見システム」に関するお問い合わせや活用に向けたご提案を承ります。お気軽にご相談ください。

‍